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高倉健の映画



昭和残侠伝
 
1965年(昭40)10月1日公開/東映東京/90分/
総天然色/シネマスコープ
 
企画 俊藤浩滋
吉田達
脚本 村尾昭
山本英明
松本功
 監督 佐伯清
撮影 星島一郎 音楽 菊池俊輔  美術 藤田博
出演-高倉健・三田佳子・池部良・菅原謙二・江原真二郎・梅宮辰夫・松方弘樹・水島道太郎・伊井友三郎・水上竜子・山本麟一・中田博久・中山昭二・潮健児

高倉健主演映画としては前作「日本侠客伝 関東篇」から約2ヶ月後の公開。
全9作品作られたシリーズの第1作。

東映京都の「日本侠客伝」に対抗して、東映東京でも高倉健主演の任侠映画が欲しいとの要求からの企画発案だったようだ。

市井の人々と仲良く商売をしているヤクザ組の縄張りに、新興ヤクザが入ってきて引抜き、蹂躙、暴力で縄張りを奪おうとする。
主役の高倉健は最後まで筋を通して暴力での解決を回避するが、最後には堪忍袋の緒が切れて殴り込みを決意。
止める女を振り切ったあと、途中で池部良が助太刀を乞い、二人して死地へと向かっていく。

すでに第一作からフォーマットが決まっていたのが、ある意味すごい。
梅宮辰夫や江原真二郎が殺されていくが、それが高倉への憤怒へとうまい具合に繋がっていかない。
また佐伯清の演出も所々整合性が取れていないシーンも散見される。
しかし、池部良が菅原謙二と伊井友三郎相手に、仁義を切るシーンは忘れがたい。
このやり取りを省略しない、その監督の姿勢が清々しく感じる。

ラスト、高倉健自身が歌う主題歌が流れ出す。この歌の作詞は監督の佐伯清が担当している。なので主人公の内なる感情と完全にマッチしている。健さんは歩きながら長ドスを包んだ紫の風呂敷を投げ捨てる。すると池部良が待っている。

「清さん、私も行かせてもらいますよ」
「そいつはいけねえよ、風間さん。せっかく妹さんにも会えなすったんだ。大事に可愛がっておやんなさい」
風間、暫らく沈黙してから、
「やつは、一足先に向こうで待っていてくれていますよ」
「・・・そうでしたか」
「清さん。ここであんたを1人で行かせちゃ、風間、一宿一飯の渡世の仁義も知らねえ奴だと、世間の笑いものになります。
男にしてやってください」

池部良と二人、スポットライトのような照明の中を歩き、敵の事務所に乗り込む。何とも言えない感動が忍び寄ってくる。
傷つきながらも組長の水島道太郎を追い詰めた時のセリフ。「・・・死んで貰うぜ」のシビれるほどのカッコ良さ。

高倉健は「日本侠客伝」とは明らかに違う、常に内側に籠もる感情の演技、そして、ある意味ぶっきらぼうな台詞回しだ。
多分台本を読んで、これは自分の代表作になるとの直感があったのではないだろうか。

健さんは一命をとりとめ、やがて出所してまた組長に復帰するだろうと思わせる大ラスも良かった。

以下Wikiより転載
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『昭和残侠伝』は、1965年10月1日に公開された日本映画。監督は佐伯清、主演は高倉健、製作は東映。
本作は高倉健の代表作として人気を得た昭和残侠伝シリーズの第1作である。
本シリーズでの主人公の名は花田秀次郎として有名だが、本作では寺島清次となっている。
なおのちに多くの映画を高倉健と共にする監督の降旗康男がこの作品で助監督をつとめている。

『網走番外地』シリーズ、『日本侠客伝』シリーズと並ぶ高倉健の代表的シリーズである。
なお、シリーズとされているが各作品の設定やストーリーに繋がりは無い。

前年の『日本侠客伝』第一作で、岡田茂京都撮影所所長と俊藤浩滋は「主人公とそれを支える流れ者」という形に眼をつけた。
これなら男同士の情念も描けるし、やはり前年から製作が始まった鶴田浩二主演の『博徒シリーズ』には無い形なので「独自のカラーが出せる、毎回これでいこうや」となって、毎回ゲストを出しては途中で殺すパターンが出来上がった。

このパターンを発展したのが『昭和残侠伝』シリーズで、流れ者の殴り込みを一本立ちさせたのが1966年から始まる『兄弟仁義』シリーズとなる。
「東京撮影所でも高倉健のシリーズを」となって始まったが中身は『日本侠客伝』の時代を終戦直後に変更しただけで、中村錦之助の役が傘を持った池部良に変わっただけであった。
『日本侠客伝シリーズ』の脚本家・笠原和夫がプロデューサーの吉田達に「オレの盗作じゃないか」とクレームをつけたといわれる。


主題歌
『昭和残侠伝』
作詞:佐伯清
作曲:水城一狼
唄:高倉健

昭和残侠伝シリーズでは高倉健が劇中で歌う主題歌も大きな魅力のひとつである。
キングレコードからレコード発売された『唐獅子牡丹』とは歌詞が大きく異なる。作品ごとにも歌詞が異なる部分がある。
作詞は「昭和残侠伝」の監督、佐伯清。
作曲の水城一狼は、日本の俳優、作詞・作曲家、歌手。
代表作は、高倉健が歌った『唐獅子牡丹』(作詞・作曲。サントラ版は作曲のみ)。
東映の大部屋俳優として、多くの映画に出演。即興で作った曲が、1965年の映画『昭和残侠伝』の主題歌に採用され、のちに『唐獅子牡丹』のタイトルでレコード発売されて大ヒットした。以降、作詞・作曲・歌手活動も行うようになる。その後、芸能界を引退。
作風は、歌詞は主に任侠物、曲調は演歌・歌謡曲である。




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