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「北の国から
スペシャル」
レギュラー出演
田中邦衛
吉岡秀隆
中嶋朋子
岩城滉一
地井武男
大滝秀治
竹下景子
プロデュサー-中村敏夫
『北の国から』は、フジテレビ系で放送された日本のテレビドラマのシリーズ。
原作・脚本は倉本聰。主演は田中邦衛。
連続ドラマとして「金曜劇場」枠で1981年10月9日から1982年3月26日まで毎週金曜日22:00 - 22:54に放送された後、ドラマスペシャルとしてシリーズ化され、8編のドラマスペシャルが1983年から2002年まで放送された。北海道富良野市(主に麓郷地区)を舞台に、北海道の雄大な自然の中で田中演じる主人公・黒板五郎と2人の子どもの成長を21年間にわたって描く。
概要
東京から故郷の北海道に戻り、大自然の中で暮らす一家の姿を描く。脚本は倉本聰で、北海道の雄大な自然の中で繰り広げられる。連続ドラマ放送後、8編に及ぶドラマスペシャルが放映された。主題歌の作曲・スキャットは、さだまさし。
連続ドラマ
全24話。テレビ大賞受賞作品。異例の1年2か月間に及ぶ長期ロケを敢行。スタート当初は視聴率も一時は1桁台に落ちたものの尻上がりに上昇し、最終回には20%を突破、平均視聴率は14.8%を記録した。また最終回放送日には各新聞朝刊にお礼広告を出稿。視聴者から寄せられた投書も1万通を超えた。
ドラマスペシャル
連続ドラマの好評を受け、10年単位で子役の成長を追う大河ドラマというコンセプトで、当初から長期シリーズとする予定で開始。ドラマスペシャルでは常時視聴率20%超えを記録した。全ての作品がビデオ化されている。
倉本聰は1963年にニッポン放送を退社、フリーの脚本家となる。
1974年、NHK大河ドラマ「勝海舟」のゴタゴタから東京に嫌気をさし札幌に移住。
1975年「前略おふくろ様」で売れっ子ライターとなり
1976年石原裕次郎・渡哲也の「大都会」、1977年には高倉健「あにき」を執筆。
1977年には富良野に転居、その4年後の1981年「北の国から」を発表した。
放送日 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | ゲスト | 視聴率 | 星取表 |
1983/3/24 | '83 冬 | 倉本聰 | 杉田成道 | 笠智衆/風吹ジュン/ 大友柳太朗/笹野高史 |
26.4% | ★★ |
寸評 | レギュラーの最終回からちょうど一年後の放送。笠智衆がゲストだが今ひとつ。認知症の老人として登場させても、子供達に50円のお年玉を上げるのみで、何ら関係してこない。肝心の本筋での700万の借金を背負い込む話も、田中は原因となった林美智子を罵倒するでもなく優しく接して、あまりにも常識はずれ。周りの大人達が700万を肩代わりするのも浮き世離れしている。風吹ジュンも登場する意味がない。かなりつまらなかった。 | |||||
2 | '84 夏 | 倉本聰 | 杉田成道 | 児島美ゆき/ 伊佐山ひろ子/村井国夫 |
24.3% | ★★★★ |
寸評 | 丸太小屋が全焼した事件を後説にした効果があまりない。二人の子供は見違えるように大きくなっていく。電気や水道のない生活を嫌がっていた吉岡が、便利さに妥協始める田中を批判するのが面白い。竹下を詰問する田中も良い。竹下はやがて分かれて富良野に戻ってくる気がする。列車を見つめる岩城と中嶋の姿が心に焼き付く。 | |||||
3 | '87 初恋 | 倉本聰 | 杉田成道 | 横山めぐみ/美保純 | 20.5% | ★★ |
寸評 | 吉岡の初恋中心に描かれる。三島由紀夫の「潮騒」に酷似。横山の東京行って定時高通う未来に乗るが、横山家族が夜逃げしてやはり地元の高校に通うつもりだったのが、田中が東京行きを快諾してくれたからかと、東京へと旅立つラストが解せない。吉岡の東京へと行きたい心情の流れが描写不足。中三の子供が単身で東京へ行く決意をするのは、あまりにも無理がある。 | |||||
4 | '89 帰郷 | 倉本聰 | 杉田成道 | 緒形直人/芥川也寸志 洞口依子/横山めぐみ |
33.3% | ★★★ |
寸評 | 中嶋の初恋と別れ、吉岡の東京での荒んだ生活と帰郷、横山との再会が描かれる。戻ってきた吉岡を拒否する田中の心情が表層のみしか描かれていないのが不満。また都会=悪、富良野=善の図式が過ぎる印象。ラストの田中の酔っぱらいと、それを見て涙溜める地井の感情が描かれずに終わるのも中途半端。田中のキャラが連続物の時から変わってきている。中嶋の、駅での走りが良かった。 | |||||
5 | '92巣立ち 前編 | 倉本聰 | 杉田成道 | 緒形直人/美保純 横山めぐみ/裕木奈江/ 中澤佳仁 |
32.2% | ★★★ |
寸評 | 3年後、中嶋は旭川で緒形と逢瀬を重ねる。吉岡は東京のGSで働き、裕木と知り合う。東京編が通俗的描写が多く乗れない。ラブホでビデオを見るシーンはいかにも。そして妊娠を告げられ驚く吉岡だった。 | |||||
6 | '92巣立ち 後編 | 倉本聰 | 杉田成道 | 菅原文太/裕木奈江 太地康夫/ |
31.7% | ★★★★ |
寸評 | 田中が頭下げに菅原と会う。吉岡を叱らない田中。そして田中の用立てた100万円を返す。吹雪の夜、田中は遭難するが奇跡的に発見され、吉岡は富良野に戻ってくることを決意する。 「東京は卒業したんだ」のセリフが良い。 | |||||
7 | '95 秘密 | 倉本聰 | 杉田成道 | 宮沢りえ/緒形直人/ 横山めぐみ/大竹しのぶ |
30.8% | ★★★ |
寸評 | 吉岡はゴミ収集の仕事に就き、宮沢と出会う。宮沢の演出がリアリティなく調子外れ。中嶋は医者と不倫、嫁の大竹が訪ねて来る。吉岡は宮沢のAV出演を知る。終盤、吉岡は札幌まで横山の結婚式に行って、帰ってきて田中に諭され宮沢を許す。吉岡の感情の変遷が分からず、3人での屋根上の雪落としのラストカットは白々しいばかり。 | |||||
8 | '98時代 前編 |
倉本聰 | 杉田成道 | 宮沢りえ/室田日出男 | 25.9% | ★★★ |
寸評 | 吉岡は宮沢の家に挨拶に行き室田の偏屈さに戸惑う。中嶋は妊娠して岩城に借金を乞う。竹下が離別して富良野に戻ってくる。岩城は吉岡の友達、中澤に中嶋と結婚して自分の子供として育てろとけしかける強引な設定。 | |||||
9 | '98時代 後編 |
倉本聰 | 杉田成道 | 宮沢りえ/室田日出男 笹野高史 |
24.8% | ★★★ |
寸評 | 秋になり中嶋は田中と暮らし始める。田中が手伝っている無農薬農家の畑が害虫に侵され、岩城は富良野を去れと恫喝する。無農薬栽培の是非は今となっては古臭さを感じる。そんな中、岩城が事故死する。宮沢が通夜に来るがすぐに帰ってしまうのは変。吉岡と中澤は岩城の仕事を継ぐことになる。そして中嶋と中澤の結婚式。岩城の音声でフラッシュバックの嵐。少し長かったがジーンと来た。 | |||||
10 | 2002 遺言 前編 |
倉本聰 | 杉田成道 | 内田有紀/原田美枝子 唐十郎/宮沢りえ |
38.4% | ★★★ |
寸評 | 中嶋には子供が生まれ田中は溺愛する。牧場経営に失敗した吉岡は羅臼で働くうち、人妻の内田と出会う。体調悪い田中は精密検査を受ける、地井の嫁が子宮がん再発。吉岡は内田の父、唐と露天風呂出会い気に入られる。 | |||||
11 | 2002 遺言 後編 |
倉本聰 | 杉田成道 | 唐十郎/岸谷五朗 杉浦直樹/原田美枝子 |
33.6% | ★★★ |
寸評 | 地井の嫁が余命幾ばくもなく、田中は家の完成を仲間と急ぐ。その際、唐と知り合い、一晩を共にする。田中は羅臼を訪れ、内田を紹介される。そして遭難しかけた唐が生還し、田中と再会。吉岡は富良野に戻ってくることを中嶋に伝える。内田と富良野で偶然会った吉岡、中嶋と田中と孫と談笑する夜を迎える。そして中嶋は中澤と暮らすために富良野を去っていく。田中は「遺せるものは何もない。自然から頂戴しろ」と遺言状を書きあげる。副題が「遺言」だったので大ラスで田中は死ぬと考えていた。なので少し不満がある。やはり最後は死んで、吉岡や中嶋たちに未来を託していくのか良かったと思う。また竹下が中途半端。やはり田中と結ばれるべきだったと思う。 |