マッドマックス ★★★ 1979年(昭54)12月15日日本公開 |
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脚本 | ジェームズ・マッカウスランド ジョージ・ミラー |
監督 | ジョージ・ミラー | 撮影 | デヴィッド・エグビー |
音楽 | ブライアン・メイ | 編集 | クリフ・ヘイズ トニー・パターソン |
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出演-メル・ギブソン、ジョアン・サミュエル、ヒュー・キース・バーン、ステヴ・ビズレー、ロジャー・ワード | |||||
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2022年現在、合計4作が製作されている「マッドマックス」シリーズの第1作。 1本の映画として見た場合、それほど面白くはない。 シリーズ物はだいたい第1作が傑作で、シリーズが進むうちにつまらなくなる物だが、 この「マッドマックス」は第2作と第4作が傑作となった、稀有なシリーズ物と言えそうだ。 地域警察と悪の暴走集団という図式はよくあるのだが、それを広大なオーストラリアを舞台にした事、 そしてバイクや改造車などマニアックな部分を全面に出し、激突シーンやらの迫力で観客を魅了する内容となっている。 メル・ギブソンの美男子ぶりには驚かされるが、その優男風な風貌は、妻と子を殺され復讐鬼となった凄みは感じられない。ラストもはなはだ、呆気ない。もっと主犯格のリーダーを痛みつけて欲しかった。 主人公の憤怒が、観客の気持ちと一致しないのは致命的で溜飲が下がらなかった。 以下wIKIより転載 -------------------------------------------------------------------------------- 『マッドマックス』(原題: Mad Max)は、1979年公開のオーストラリアのアクション映画作品である。 監督のジョージ・ミラーと主演を務めたメル・ギブソンの出世作品であり、後にシリーズ化された。特殊撮影や舞台設定など、国内外の多くの作品に影響を与えた。 作品解説 監督のジョージ・ミラーは医学生時代に負傷者を搬送する救急車に同乗したことがあり、この経験がバイオレンスシーンの参考になったという。もっとも、劇中での直接的なバイオレンス描写は少なく、代わりにそれを暗示させる映像効果を挿入することで表現している(例:マックスが病床のグースを見た瞬間、画面が不気味に揺らめく)。 1970年代のオーストラリアでは暴走族が社会問題化しており、暴走族やバイクが登場する映画が多数制作された。特に1974年のマッドストーンは主要キャストの多くがマッドマックスにも出演している。 低予算映画であり、その大半をフォード・オーストラリア製のファルコンXBを改造したインターセプターを始めとする車輌の改造に費やしたため、金銭的な余裕は無かった。撮影の多くで既存の建物を利用しており、M.F.P.が入っていた司法省のビルは昔の水道局のものを、地下駐車場はメルボルン大学のものを使っていたという。『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』に抜かれるまでは「制作費と興行収入の差が最も大きい映画」としてギネスブックに掲載されていた。 スタントマンによるアクション・シーンでは、無謀な撮影により2名の死者が出たと噂された。DVDのコメンタリーでも「死者が出た」となっているが、グース役のスティーヴ・ビズレーや元撮影スタッフなどのインタビューなどでは否定されている。 クライマックスのトーカッターとトラックの激突シーンの撮影は、車両が破損する事にトラックの持ち主が難色を示したため、車体前面に鉄製の頑丈なガードを取り付けて行われた。ガードに貼り付けた板にはトラックのライトやラジエーターのイラストが描かれ、ライトが点灯したときの黄色い色までつけてある。衝突場面はロングショットでの撮影であったが、そのままでは呆気無い最期となるため製作陣は剥き出た両眼のアップを挿入する事でショッキングさを強め、よりインパクトのある場面となるよう演出した。この手法は後のシリーズにも活かされる事になる。 オーストラリアの俳優はオーストラリア特有の訛りがあるため、劇場公開時にはアメリカ人による吹き替えの英語版に差し替えられた。吹き替えは配給会社の判断だった模様で、監督のミラーは事前の断りも無く声を差し替えられたことに対して不満を露わにしている。 配役 主演のオーディションに現れたメル・ギブソンはボロボロの服装だった。前夜に喧嘩をして、そのまま来たという。これをミラーが気に入って主演が決まった。メルは当時演劇学校に通う学生だった。 暴走族のリーダーであるトーカッターを演じたヒュー・キース・バーンはマッドストーンにも出演していたが、キャスト決定時点ではバイクの免許を持っておらず、撮影時は免許を取得したての初心者状態だったという。映像に登場する暴走族は、セリフのある者やスタントマンを除けばほとんどが本物だったため、現場には不穏な空気が流れていたとのこと。当時オーストラリアで社会問題となっていた暴走族を登用することで映画に真実味を持たせ、さらに、彼ら素人を使うことで予算を安く上げるという思惑もあった。トーカッターの片腕でもある副リーダー“ババ”役のジョフ・パリーは、セリフが少ない上に演技も達者とは言えず、その容姿も「悪のオーラが全身から漲っている」ことなどから、本物だとの噂が絶えなかった。登用した暴走族グループの親分がこのパリーだとされたこともあるが、その後、日本のファン達の調査により、俳優であったことが判明している。 受賞 1979 オーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞 作曲賞 受賞 録音賞 受賞 編集賞 受賞 1980 アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭 特別賞 受賞 影響 “ロックさせた前輪を軸に後輪をパワースライドさせ、路上に円を描くようにタイヤ痕を付ける”という技の呼び名「マックスターン」は、この作品に由来する。和製英語であり、海外では単に「ドーナッツ」と呼ばれている。 エピソード 低予算映画の為にセット設営を極力排した“近未来”という舞台設定で、撮影場所は水道局など既存の施設を利用し、往来の少ない地区や路上でロケ撮影を行った。 映画4作目『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚コミック『Mad Max Fury Road Nux and Immortan Joe #1』の設定においてチャーリー、ループ、サースの三人は本作後の世界でも存命で路上のならず者らを処刑、排除を行っており、警官時代の職務を遂行している。 この作品には「カワサキ・Zシリーズ」「カワサキ・KH」や「ホンダ・CB」など、当時のオーストラリアで人気だったバイクが多数登場する。グースの乗る白バイと暴走族のバイクはそのほとんどが「カワサキ・Z1000」である。 公開から年月を経た現在でも、劇中で使われたバイクのカウルなどのパーツが国内外サイトのネット通販にて見かけられ、主役カーであるV8インターセプターのレプリカが製造されている。さらに本作の関連グッズは近年その価値を上げている。2種類ある劇場公開当時の宣伝用チラシは共に美品状態であれば1枚数千円、また無版権モノだがインターセプターを模った「消しゴム」2種もまた美品状態であれば1台数千円で取引されている。 本作には「モーゼルC96」や「ソードオフ・ショットガン」など比較的マイナーな銃が登場するが、これは銃規制に対応するためである。 オーストラリア公開後、本作が日本に上陸、上映。日本で好評だった事で全世界に売り込む足がかりとなった[4]。本作公開から数十年後、日本の同作愛好者有志らによる本作出演者達を招いたイベントなどを開催。 日本上映時「過激な暴走撮影であるため制作中に事故死者が出た作品(場面がある)」という噂が広まったが、死亡したと噂されていたスタントライダー役のデイル・ベンチが過去作の出演者一同と共に日本で行われた続編新作上映イベントなどに参加、来日。 |
マッドマックス2 ★★★★★ 1981年(昭56)12月26日日本公開 |
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脚本 | テリー・ヘイズ ジョージ・ミラー ブライアン・ハナント |
監督 | ジョージ・ミラー | 撮影 | ディーン・セムラー |
音楽 | ブライアン・メイ | 編集 | マイケル・マルソン デイヴィッド・スティーヴン ティム・ウェルバーン |
製作 | バイロン・ケネディ |
出演-メル・ギブソン、ブルース・スペンス、エミル・ミンティ・マイケル・プレストン、バージニア・ヘイ、ケル・ニルソン |
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前作からちょうど2年後に公開された続編。 時代は同じく近未来だが、舞台が荒れ果てた砂漠地帯となっている。 英雄伝説的な構成となっており、メル・ギブソン演ずるマックスを神格化に成功している傑作。 タイトル後の最初のシーン、石油精製所が常にマックス側からしか描かない視点が素晴らしい。 極端に台詞の少ない映画で寡黙なメル・ギブソン、そして子役の野生児にもセリフはない。 暴徒側のコスチュームや髪型のドギツさは、その後の多くの映画やゲームなどに影響させた。 CGがまだ無い時代、命綱は装着しているだろうが、一歩間違えば死に至る決死の撮影が凄い。 ラストのタンクの中身は砂だった意外性も含めて、アクション映画として歴史に残る映画となった。 以下wIKIより転載 -------------------------------------------------------------------------------- 『マッドマックス2』(Mad Max2:The Road Warrior)は、1981年公開のオーストラリアの映画。 『マッドマックス』の続編。前作のヒットを受け、約10倍の費用をかけて製作されたバイオレンス・アクション映画。 大国同士による戦争後の荒廃した舞台設定、モヒカンヘアーで暴れまわる暴走族などを描いた世界観は、1980年代全般のSF映画をはじめ、『北斗の拳』など多くの作品に影響を与えた。 監督のジョージ・ミラーは本作を作るにあたり、世界各地の英雄神話を研究した書物であるジョゼフ・キャンベルの『千の顔を持つ英雄』を参考にしている。 舞台は前作のオーストラリアの片田舎から荒野に変わり、マックス以外の登場人物も全て一新されている。また、前作では当時のオーストラリアで社会問題となっていた暴走族の根絶というテーマを含有していたが、本作はより激しいカーチェイスを前面に押し出したアクション映画としての側面が強い。製作費は前作の約10倍だが、その大部分はマシーンの改造費に当てられていた。 アメリカ公開時のタイトルは、『Mad Max 2』ではなく副題の『The Road Warrior』だった。当時のアメリカでは前作の知名度が低く、『マッドマックス』の続編という認識が成り立ちにくかったためである(オーストラリアでは初公開時から『Mad Max 2』)。LD・DVD版は、ジャケットでは「MAD MAX 2」、本編フィルムでは「The Road Warrior」と表記されている。ブルーレイ版はこの逆である。作中の老いたフェラル・キッドのマックスに関する回想場面にて、老フェラル・キッドのセリフは「マックス=ロード・ウォリアー」と併用した呼称となっている。 配役も決まった撮影開始前、ギブスンとスペンスはミラー監督から「シェーン」と「用心棒」の2作品の鑑賞を指示され、役を練り込んで撮影に望んだ。 受賞 1982年 第8回ロサンゼルス映画批評家協会賞 外国映画賞 受賞 アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭 グランプリ受賞 オーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞 監督賞 受賞 録音賞 受賞 プロダクションデザイン賞 受賞 衣裳デザイン賞 受賞 編集賞 受賞 サターン賞 インターナショナル映画賞 受賞 影響 本作の大ヒットは、漫画『北斗の拳』以外にも多方面に影響を与えた。例えば、アメリカのプロレスのタッグチーム「ロード・ウォリアーズ」は、本作の副題と世界観を踏襲して作られたユニットで、アメリカのみならず世界中で大人気となった。 映画『ウォーターワールド』は主要なインスピレーションとしてマッドマックス2を引用した映画で、脚本を書いたデヴィッド・トゥーヒーもマッドマックス2のファンだったのでそのことを認めている。 エピソード しばしば本作の設定を「核戦争後の世界」とすることがあるが、実際には劇中で核戦争があったという言及はない[注 9][注 10]、土地が荒野なのは舞台の地方の自然環境である。 現場は物語の時系列に沿った進行で撮影が行われる。この撮影方法は非効率的でコストも悪い手段だったがミラーも解っていた上で作品に取り掛かった。 本作はメル・ギブソンをスターに押し上げた作品だが、彼のセリフは劇中を通して17回しかない。 ヒューマンガスを演じたケル・ニルソンはスウェーデンの重量挙げ選手出身で、オーストラリア人の妻の仕事が女優業で夫婦共に役者としてオーストラリアにて仕事を始めた頃、本作のヒューマンガス役に抜擢された。頭髪がほとんど残っていない脈打つ頭皮は被り物の装身具である。 ヴァーノン・ウェルズ演ずるウェズの衣装は、尻が露出している構造になっているが、ロケ地となった砂漠地帯は寒暖の差が激しく、上は50℃の灼熱から下は氷点下まで、大きく、かつ急激に気温が変化するので、気温が大きく下がると人間の尻が紫色に変色する現象を利用してヴァーノンの尻を温度計代わりにして撮影スケジュールを調整した。 日本公開時、メル・ギブソンが来日して宣伝用で作られたインターセプターを登場させるデモンストレーションが行なわれた。 日本テレビは本編撮影中にオンエア用のメイキング特番向けオーストラリア入りして現場での模様を撮影している。バイクのスタントで大腿骨骨折のアクシデントが発生したシーンも生々しくオンエアしている。 |
マッドマックス サンダードーム ★★ 1985年(昭60)6月29日日本公開 |
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脚本 | テリー・ヘイズ ジョージ・ミラー |
監督 | ジョージ・ミラー ジョージ・オギルヴィー |
撮影 | ディーン・セムラー |
音楽 | モーリス・ジャール | 編集 | リチャード・フランシス=ブルース | 製作 | ジョージ・ミラー |
出演-メル・ギブソン、ティナ・ターナー、アンジェロ・ロシット、エドウィン・ホッジマン、アングリー・アンダーソン、ロバート・グラッブ、サバンナ・ニックス、トム・ジェニングス、ジョージ・スパーテルズ | |||||
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前作から4年後に公開されたシリーズ第3作。 アクションシーンはかなり少なく、期待外れの出来となった。 サンダードームの対決は面白いが、構成が二段構えで統一感がない。 マックスが外の世界に行こうとする女子供を引き止める必然がない。マックスはもっと非常な男だろ。 子供達が同一の動きをする所がウザい。 このシリーズは個々のキャラが無鉄砲にアナーキーに暴れるのが面白いわけで、秩序正しい雰囲気はとてもつまらない。 ドーム対決前の前口上のシーンとか、台詞が多すぎる。 ラストもティナ・ターナーがマックスの命を救うのが理解不能。続編期待か? 傑作「怒りのです・ロード」までは、27年の歳月を待たないといけない。 以下wIKIより転載 -------------------------------------------------------------------------------- 『マッドマックス/サンダードーム』(原題: Mad Max Beyond Thunderdome)は、1985年公開のアクション映画。前作『マッドマックス2』のヒットを受けて製作されたシリーズ第3作。 本作はソウルの大御所ティナ・ターナーを起用するなど、ハリウッドと大きくコミットメントした作品である。 本作ではタイトルにあるとおりサンダードームと呼ばれる金網リングでの試合が見所となっている。一方でカーアクションの割合は減り、機関車と改造バギーのチェイスが観られる程度である。 メインスタッフについては、これまでジョージ・ミラーと共にマッドマックスシリーズを創りあげてきたプロデューサーのバイロン・ケネディ(英語版)が急死。音楽は当初、ジョルジオ・モロダーが担当するはずだったが、モーリス・ジャールに交代した。映画の締め括りには「バイロンに捧ぐ」とのテロップが流れる。 カットされたシーン 砂漠の砂丘からバータータウンに向かってマックスが子供達にトゥモローランドでは無く、バータータウンだと話している時、最後にマックスが流砂に呑み込まれたゲッコーを慰めてるシーンと、子供達の部族が住む地殻の断裂で、夜寝ていたマックスが死んだ妻と子供とかつての警官の同僚グースの事を思い出して起きた時、死んだ妻ジェシーを思い出して泣いている2つのシーンがあったが、最終的な編集でこの2つのシーンはカットされた。 ノベライズ 1985年に映画版の内容に基づいたジョーン・D・ヴィンジによって書かれた小説版が出版された。1と2の小説版に続いて映画3作目の小説版だが、今のところマッドマックス・シリーズ最後の小説版である。現在は絶版。 エピソード 幾つかの車両は撮影後にメルボルンとシドニーのモーターショーで展示された。 シリーズ4作目の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚コミック『Mad Max Fury Road Mad Max #1』にはガスタウンにある闘技場サンダードーム・プラスの司会を務める男が登場するが、本作品に登場するサンダードームの司会をしていたディールグッドと同じ衣装を着ており、彼に基づいたキャラクター設定となっている。またガスタウンの設定もバータータウンに基づいている部分がある。 ブラスターは二役で演じられており、体を演じたラーソンはシドニーで見出された身長207cmの配管工、素顔を演じたヘイズは同じく現地で著名だったダウン症俳優。ヘイズの名はブラスター役としてクレジットされず、"Special Thanks"の項に記されている。 |
マッドマックス 怒りのデス・ロード ★★★★ 2015年6月20日日本公開 |
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脚本 | ジョージ・ミラー、ブレンダン・マッカーシー、ニコ・ラサウリス | 監督 | ジョージ・ミラー | 撮影 | ジョン・シール |
音楽 | ジャンキーXL | 編集 | マーガレット・シクセル | 製作総指揮 | イアイン・スミス、グレアム・パーク、ブルース・バーマン |
出演-トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キース・バーン、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー、ライリー・キーオ、ゾーイ・クラヴィッツ、アビー・リー、コートニー・イートン | |||||
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前作から27年後に公開されたシリーズ第4作。 シリーズ中の最高傑作となった。アカデミー賞も6部門で受賞している。 第2作の世界を踏襲した内容。話が単純で分かりやすいのが良い。 無法者のマックスが暴徒に捕まり、緑と水のある砦に血液供給者として捕らえられる。 そこから逃げ出した女性隊長と共に追手を振り切りながら故郷を目指すが、すでに故郷は環境汚染され、再び砦に戻るという、行って来いの単純なストーリー。 マックスが自分の血を瀕死の女隊長に輸血、女隊長は砦の首領となるラストも「神話的」で素晴らしい。 役者がらみのアクションシーンはCG合成したグリーンバックでの撮影がほとんどだろうが、 改造車での走行シーンはほとんどが実写だろうと思われる。 火を吹くエレキギターや棒飛びのシーンは、CG無しの実際に走る車両で撮影されたようだ。 監督のジョン・ミラーは34歳で「マッドマックス」第1作を監督。この第4作の時は何と70歳。 普通の監督は70歳にもなろうとなれば、円熟味を増した達観した映画を撮るものだ。 ジョン・フォードもヒッチコックもしかり。 しかしジョン・ミラーは70歳で、こんなにも若々しくて瑞々しいアクション映画を撮ってしまう。 その老いない執念が、27年ぶりの「マッドマックス」新作となって結実したのだろう。 以下wIKIより転載 -------------------------------------------------------------------------------- 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(原題:Mad Max: Fury Road )は、2015年公開のオーストラリアとアメリカの合作映画。2012年7月から12月までアフリカのナミビアで撮影された。前作『マッドマックス/サンダードーム』以来、27年ぶりに製作された『マッドマックス』シリーズの第4作である。 日本では2015年6月20日に公開。本作は『マッドマックス2』と同様に、英雄誕生譚(貴種流離譚)など世界各地の英雄神話を研究した神話学者ジョゼフ・キャンベルによる著書『千の顔を持つ英雄』をテーマとしている。第88回アカデミー賞では10部門にノミネートされ、最多の6部門を受賞した。 企画 1998年8月にジョージ・ミラーがロサンゼルスの交差点で歩いていたときに第4弾のアイデアを思いつく。一年後、ミラーはロサンゼルスからオーストラリアへの移動中に、アイデアを統合、整理し、物語の構想を「暴力的略奪者が石油や他の資源を巡って争うのではなく、人間を巡り争う」ものとした。 撮影は20世紀フォックスを通じて、2001年に撮影するように設定されたが、同年9月11日の同時多発テロのために延期。ミラーは「米ドルは暴落してしまって予算が膨れあがった。しかたなくすぐとりかかれる『ハッピーフィート』を先に製作しなければならなくなった」とコメント。この段階では以前の3つの映画で主演したメル・ギブソンが変わらず主役を演じる予定だった。ミラーは若い年齢のままのマックスを望んでいたがキャスティングを巡る論争を終わらせた。またミラーは2001年にイギリスのコミック作家で数々の映画の脚本やデザインも手がけるブレンダン・マッカーシーに共同で『マッドマックス4』のデザイン設計などをしたいと依頼しており、ミラーとマッカーシーは2003年までの約2年の歳月をかけて、『マッドマックス4』の為の多くの乗り物などのデザインを共同で設計している。 2003年、ミラーは『マッドマックス』シリーズの4作目を制作する事を発表、脚本もすでにできあがっていた。ワーナー・ブラザースからオーストラリアでの撮影におよそ1億ドルの予算の許可が与えられたが、5月にアフリカのナミビアにあるナミブ砂漠で撮影し、2005年頃の公開を目指していた。準備はすでに出来ていたが、イラク戦争による世界情勢の不安により、映画で使われる多くの巨大な乗り物や撮影機材などを運ぶのに、アメリカや各国が出荷制限の強化などを行ったため、撮影延長を余儀なくされた。またオーストラリアドルの価格の上昇によるオーストラリア経済の不安定も増し、映画の製作費の調達が困難になっていた。その結果、撮影延長のみならず、映画制作そのものが難しくなってしまった。 また『マッドマックス』シリーズの主人公マックスを演じるメル・ギブソンも当初は出演に興味を持っていたが、度重なる撮影延期により次第に興味を失っていった。なお、2003年当時の『マッドマックス4』初期の制作企画段階では、ヒース・レジャーが、メル・ギブソン演じるマックスの意志を受け継ぐ「息子」の新マックス役でのメル・ギブソンとの共演予定であった。ミラー監督も2014年に2008年に亡くなったヒース・レジャーを主役に、メル・ギブソンとの共演の『マッドマックス4』製作の可能性があった事を認めていた。その他にも友人のメル・ギブソンの出演を条件にしていたロバート・ダウニー・Jrも『マッドマックス4』の出演の話が持ち上がっていた。 『マッドマックス4』製作中止の間にミラーはCGアニメ、『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』の製作に専念する。2006年11月に『ハッピーフィート2』公開のインタビューで、ミラーは『マッドマックス4』の撮影は諦めていないとし、『マッドマックス4』の出演に興味を無くしたメル・ギブソンの代役を見つけて撮影したいと語った。 2007年3月17日にミラーは「2007 Aurora film maker initiative」で改めて『マッドマックス4』の製作に意欲を示した。世界情勢やオーストラリアドルによる経済が安定して来たためである。2008年には実写映画のほかゲームとアニメの企画が平行して進行していた。ゲームはマックスの前日譚、アニメはフュリオサの前日譚であったがアニメの企画は許可が下りずお蔵入りとなった。2009年3月5日には『マッドマックス4』の製作に当たり、3Dアニメ化も模索していることが報道され、2010年7月にミラーは3Dカメラを開発して撮影すると、3D映画化の可能性を指摘している[15]。しかし、予算面から2012年6月に3D撮影はしないとし、2Dで撮影して3Dに変換するとした。 2009年10月24日にミラーは2011年初頭までオーストラリアのブロークンヒルで『マッドマックス4』の撮影を行うと発表。29日にはヒース・レジャーが2003年の企画で演じる予定であった、主役の新しいマックス役をトム・ハーディと交渉中と報告され、さらにシャーリーズ・セロンとも交渉し、彼女は映画でマックス役のトム・ハーディと共に大きな役割を果たすだろうと報告された。プロットでは『マッドマックス/サンダードーム』の後の話になる見込みだが、シャーリーズ・セロンは単なる続編では無く再起動(リブート)の新しいマッドマックス映画になると語っている。『マッドマックス2』の要素があるリブート作品ともなっている。ジョージ・ミラー監督によるとスクリプトはキャンセルとなった、2001年 - 2003年の『マッドマックス4』製作企画の時の内容とほとんど変わらないという。5人の妻役にもロージー・ハンティントン=ホワイトリー、ゾーイ・クラヴィッツ、アデレイド・クレメンス、ライリー・キーオ、アビー・リー(テリーサ・パーマーの都合により)が決まった(なおアデレイド・クレメンスは2011年までに降板、代わってコートニー・イートンが起用された)。 またミラーは2010年7月に『マッドマックス4』制作と同時進行される形で、5作目の『マッドマックス: ザ・ウェイストランド(Mad Max: The Wasteland)』の製作も企画される予定で、さらに6作目の企画予定もあり、『マッドマックス4』の製作を切っ掛けに全3部作の製作企画予定があるという。 撮影 前2作の撮影監督ディーン・セムラーが本作の準備期間の終わり近くに映画製作から離れたため、既に引退していたジョン・シールが抜擢された。シールにとって、これは初のデジタル撮影作品となった。彼は6台のARRI ALEXA Plusと4台のALEXA Mをメインで使用し、そしてアクションシーンでクラッシュカムとして多数のキヤノンEOS 5DとオリンパスPEN E-P5を使用した。キヤノンのカメラはシンプルな民生品だったため、壊れてもスタッフが地元の店ですぐ新しいものを調達できた。ミラーは迅速な編集スタイルを希望しており、シールに対しては観客が各ショットの重要な点を探さなくてすむよう、それをフレームの中央に配するように求めた。 2011年11月10日に、撮影地のブロークンヒルの荒野が大雨による影響で緑化し花咲く草原になってしまい撮影出来なくなったため、初期製作計画で撮影地の候補として名前のあがっていたナミビアのドロブ国立公園等で撮影する事になった。いくつかのシーンは南アフリカのケープタウンにあるケープタウン・フィルム・スタジオでも撮影された。2012年7月から12月上旬まで撮影され、無事クランクアップ。しかし2013年9月、本作はシタデルでのオープニングとエンディングシーンの再撮影を行うことが発表された。再撮影は2013年11月22日にシドニー西部のポッツヒルとペンリスレイクスで続けられ、2013年12月にフォックススタジオ・オーストラリアで終了した。2014年公開予定とされていたが、これらの遅れから2015年5月15日に公開となった。 ミラーは、劇作家のイヴ・エンスラーを撮影現場のアドバイザーとして招いた。脚本の深さとフェミニスト的なテーマに感銘を受けた彼女はナミビアに1週間滞在し、出演者たちに女性に対する暴力に関する助言を行うなどの役割を担った。 ミラーによれば、この映画の9割は操演で撮影されている。ドーフ・ワゴンもドーフ・ウォリアーのギターも完全に機能するものでああり、ギターが火を噴くシーンにもCGは使われていない。セカンドユニットの監督でスタントコーディネーターのガイ・ノリスは150人以上のスタントを率い、その中にはシルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマーも含まれている。 編集 ミラーは、この映画を他のアクション映画から際立たせることができるだろうということで妻のマーガレット・シクセルを編集に起用した。彼女が編集した映像は480時間におよび、一通り観るだけで3ヶ月かかったという。120分間の本作には約2,700カットが含まれており、1分間あたり22.5カットというのは『マッドマックス2』(1分間あたり13.33カット)より多い。 撮影監督のシールによれば、本作の5割から6割は(通常のフレームレートである)秒間24フレームになっていないという。「なぜなら、ジョージはショットの中で何が起こっているのか分かりにくければ、分かるようになるまでスローダウンさせるからです......。また、あまりにも分かり易すぎる場合は、ショットを短くしたり、24フレームに戻すためにスピードを上げたりしました。あの映画のすべてのショットに対する彼のやり方は強烈です。」ワシントン・ポスト紙は、フレームレートが変わることで「漫画のようにぎこちない」印象を与えていると指摘している。 サウンドデザイナーのマーク・マンジーニは、ウォー・リグを『白鯨』の寓意として捉え、イモータン・ジョーがエイハブ船長に相当すると述べている。そのため、リグのトラックの機械音に鯨の鳴き声を重ねて動物らしさを出し、戦車に銛を突き刺してミルクを噴射する場面では、鯨の吹き溜まりからの呼吸音を取り入れた。最後のウォー・リグの破壊では、生物としてのトラックの死を象徴するために、熊のうなり声をスローにした音が使われた。 ミラーは契約上、本作をPG-13で提供する義務を負っていたが、ワーナー・ブラザースは、スタジオ版とミラー版の2種類のバージョンでテスト上映を行うことに決めた。結果としてミラー版はスタジオ版よりも良かったため、ワーナー・ブラザースは、本作をR指定でリリースすることに決定した。 ミラーは当初、この映画を3Dで撮影することを計画していたが、予算の問題と、3Dカメラが砂漠の厳しい撮影条件と大規模なスタントに耐えられるかという懸念から、この構想は破棄され、代わりに編集段階で3Dに変換されることになった。 エピソード ゾーイ・クラヴィッツが演じる「トースト」の役名は、慈善団体「フレンチ・トースト&ハグス(French Toast & Hugs)」のトーストの名から因んで名付けられている。ナミビアで撮影していた時、同団体がナミビアで主催する、チャリティーイベント「トースト&ハグス・フェスティバル(Toast and Hugs Festival)」が行われた。同団体の代表・主催者が映画の撮影にも参加していた事もあり、出演者や撮影クルー達もその関係から、そのチャリティーイベントに参加している。その時ゾーイ・クラヴィッツは同団体の主催者とも話しており、後に彼女はミラー監督に頼んで自分の役名をトーストにしてもらったという。 映画専門のアニマルトレーナーのキルスティン・フェッダーセンによると、映画撮影で使うオーストラリアン・キャトル・ドッグという犬を訓練するためにジョージ・ミラー監督に雇われたという。この犬種は『マッドマックス2』にもマックスの相棒として登場した犬でもある。映画で雇われたフェッダーセンによるとトム・ハーディ演じるマックスのフラッシュバックのシーンで登場させるために、グリーンバック撮影でその犬を訓練した[45]。フェッダーセンは以前にもミラー監督の『ベイブ/都会へ行く』の撮影でも雇われ、チンパンジーとオランウータンを訓練しており、今作でミラー監督との2度目の仕事である。この犬の登場シーンは劇場版ではカットされ、登場しなかった。ただし、2015年のゲーム版で犬が登場している。 約480時間以上の場面を撮影したが、最終的な編集により、幾つかの場面はカットとなり、120分の劇場上映で決まった。またミラー監督は短いモノクロ映像によるサイレントバージョンも撮っている。なお、Blu-ray版が発売されたら、劇場でカットされた、5つの小さなシーンやモノクロのサイレントバージョンなどが含まれるという。 ポール・キャッツによる襲撃撮影は安全性を考えて停車状態での撮影予定だったが、ミラーが現場に到着するとポール・キャッツ役のスタントマンらが実際に走行しながら空中を往来しているのを見て走行での撮影に切り替えた。役者と絡む撮影部分は当然ながら安全を確保し停車した状態での撮影で、危険を伴う撮影場面はダブル(替え玉)で撮影されている。 元々ミラーは日本のアニメーター前田真宏と「マッドマックス」のアニメを作りたいと考えていたが、予定が遅れたりワーナー側の体制が変わったりして実現に至らなかったため、今回彼をデザイナーとして起用した。前田の設定ではフュリオサは赤毛だったが、セロンの提案により頭を丸刈りにした。 |
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