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★ | 駄作 | 途中でやめたくなる |
★★ | 凡作 | 興味あれば |
★★★ | 普通 | それなりの出来 |
★★★★ | 佳作 | かなり面白い |
★★★★★ | 傑作 | 超オススメ |
「気になる嫁さん」
日本テレビ系列で1971年10月6日から1972年9月27日にかけて放送されたテレビドラマ。
主演は榊原るみだが石立鉄男&ユニオン映画シリーズの2作目として数えられる。
主演の榊原は、この作品の出演のため『帰ってきたウルトラマン』を降板し、
当時アイドル的な人気を博した。
半年の話数が一年に延びたほどだが、
今では『パパと呼ばないで』『雑居時代』ほど知名度がない。
メインキャストには佐野周二、水野久美、浦辺粂子などの映画出身のビッグ・ネームの他、
山田吾一、冨士眞奈美、山本紀彦などの石立ドラマおなじみの芸達者なメンバーが揃っている。
放送データ
放送期間:1971年10月6日~1972年9月20日
放送時間:毎週水曜日 20:00~20:56
放送回数:全40回
製作媒体:16ミリフイルム・カラー作品
(撮影は35ミリフィルム、放送時16ミリフィルム)
レギュラー出演
榊原るみ
石立鉄男
佐野周二
山田吾一
水野久美
山本紀彦
浦辺粂子
関口守
杉葉子
冨士眞奈美
企画-小坂敬/プロデュサー-吉川斌・上野徹
エピソード
第27話「ただ今撮影中!」は、一種の番外編。
このシリーズでその後、石立鉄男がカメラ目線でよくやるメタフィクションの枠を超え、石立が本人役でスタジオの内外を案内し、その他の役者も本人役で登場し、榊原は楽屋でラーメンをすすり、山田は細うで繁盛記での富士の活躍を誉め、富士はたまには優しい役がしたいと訴えもする(28話で実現)。台本がまだできてないというので、楽屋で待ちくたびれた出演者たちが、一人一人「自分の役の都合のいいように」ロマンチックな展開を予想し、そのとおりに話が進んでは、ダメ出しされて現実に戻り、結局めぐみの純への変わらぬ想いが強調される回となっている。
当初2クール26回の予定が延長されたことによる特番の色彩はあるが、佐野は出演日と勘違いしたといって登場し、関口は降板したのに呼ばれたと言って幻想シーンに出演、監督役は天本英世、脚本家役は三谷昇が演じているので、あくまでドラマであり、話数にも含まれる。
第39話は、めぐみが渡仏するきっかけを描く重要な話だが、プロ野球中継のためオンエアされず、再放送時に放映された。
話数 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 星取表 |
1 | 愛さなくテワ | 松木ひろし | 千野皓司 | 八代英太 | ★★★ |
寸評 | 駅のホームで榊原と石立が出会うのが伏線となっている。松木ひろしの脚本はこの頃は未だ少々強引だ。関口の大根ぶりが際立っている。佐野周二も大坂志郎と比べると冴えない。水野もしかり。 | ||||
2 | 涙の結納 | 松木ひろし | 千野皓司 | - | ★★ |
寸評 | 急遽結納を交わす事となる。結納金を巡って石立と山田、水野が工面。一方佐野は亡妻の指輪を売って手に入れるが、飲み屋の女将の借金を立て替えてやる。関口はアメリカへと旅立つ。 | ||||
3 | お世話になります | 松木ひろし | 千野皓司 | - | ★★★★ |
寸評 | 石立の、佐野はガンの嘘を信じた榊原が、急遽引っ越し。佐野と水野はそれぞれお菓子や鏡台の贈り物で歓迎する。若い娘が同居開始するそれぞれの思惑が楽しい。 | ||||
4 | はじめての試練 | 葉村彰子 | 田中知己 | - | ★★★★ |
寸評 | 朝が明ける。榊原が気になって男たちはみんな寝不足気味。浦辺と榊原が家事や洗濯で対立する。最後には佐野に慰められる。 | ||||
5 | おとなの胸のうち | 葉村彰子 | 田中知己 | 大辻伺郎.石井富子 | ★★★★ |
寸評 | 榊原との対立で浦辺が家出する。しかし娘宅からは疎んじられる結果に。山田が杉の持っていた見合い写真に妄想。あえなく撃沈する。 | ||||
6 | 心から愛をこめて | 松木ひろし | 手銭弘善 | - | ★★★ |
寸評 | 佐野の誕生日を忘れている家族。榊原が避難すると子どもたち全員がケーキを買ってきて佐野を祝う。ちょっとこそばゆい。 | ||||
7 | 余計なことってすばらしい | 葉村彰子 | 手銭弘善 | 園佳也子.天地総子 | ★★★★ |
寸評 | ケチな叔母さん園に10万貸してしまう榊原。石立のケチ先輩天地と共にケチケチ生活に四苦八苦する。最後には園が返金、榊原の人柄よいしょで終わる。 | ||||
8 | 母さんの味 | 山本邦彦 葉村彰子 |
平山晃生 | - | ★★★ |
寸評 | 榊原が安いスーパーで買い物。御用聞きを重用する浦辺と対立。榊原はスーパーでパートで働く事に。時代の違いが際立つ。 | ||||
9 | なんという兄弟愛 | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | 酒井修 | ★★★ |
寸評 | 榊原に一目惚れした酒井がつきまとう話。それぞれの兄弟が榊原を守るために隠密行動。酒井が諦める理由が今ひとつ判然としない。ラストは関口の写真が割れるという不吉な最後・・・。 | ||||
10 | 突然の悲しみ | 松木ひろし | 千野皓司 | - | ★★★ |
寸評 | 榊原が風邪をひく。山田は医者を石立はお粥を屋のもとは氷枕を用意する。そんな時、海外から関口が心筋梗塞で死んだという電話が入る。コメディードラマとしてはかなり唐突で異質な展開となる。 | ||||
11 | 誓いの言葉を | 松木ひろし | 千野皓司 | 加藤武.牟田悌三 | ★★★★★ |
寸評 | 関口の葬式から、榊原の宮崎への旅立ち、そして急展開しての結婚式へと一気に見せる構成が素晴らしい。水野の演技が光る。これで改めて「気になる」嫁さんの関係が成立する事となった。 | ||||
12 | 馬鹿にしてるわ この家族 | 山本邦彦 葉村彰子 |
手銭弘善 | 酒井修.清水まゆみ.園佳也子 | ★★★★ |
寸評 | 山田が清水と見合いに。石立が邪魔をするが逆に気に入られる。しかし酒井が登場してご破算に。榊原は四十九日をみんなが気を使ってくれた事に感激してよの絆が深まる。 | ||||
13 | あの人のために | 山本邦彦 葉村彰子 |
平山晃生 | 酒井修 | ★★★ |
寸評 | 榊原が初めて石立が自分を特別に思っている事に気付く。佐野は榊原を北陸へ連れて行くために持ち株を売ろとするが、石立が建て替えておき、二人は新幹線に連れ立って乗る。 | ||||
14 | こんなはずでは | 鶴島光重 植木昌一郎 |
平山晃生 | 田崎潤.三崎千恵子 | ★★★★ |
寸評 | ハイミスの役どころである水野を中心に描いた一編。突然舞い込んだ見合いの話、実は榊原との勘違いだったオチ。ラストは二人して高齢者をいたわるシーンで終わって笑える。 | ||||
15 | 金の切れ目が… | 松木ひろし | 千野皓司 | 橋本功 | ★★★ |
寸評 | 再び水野中心の回。仕事に無力感を感じてラーメン屋台を引く橋本に惚れ込む。ギターを弾き詩集を読む姿に惹かれるのが時代的。 | ||||
16 | 思う心は一つ | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | 渥美国泰 | ★★★ |
寸評 | 佐野は再就職に奔走するが守衛くらいしか無い。そんな中、以前の部下から社長のポストの話に飛びつき、莫大な借金を背負い込んでしまう。 | ||||
17 | 果報は寝ていた | 山本邦彦 葉村彰子 |
平山晃生 | 園佳也子.清水まゆみ | ★★★★ |
寸評 | 園が藤のお見合い話を持ってくる。山本と見合いするはずだったが山田と対面、富士に気に入られてしまう。借金返済のために山田は結婚を決意する。富士の怪演が面白い。 | ||||
18 | 赤ちゃん欲しくなっちゃった | 鶴島光重 葉村彰子 |
平山晃生 | 橋本功 | ★★★★ |
寸評 | 橋本に入れ上げている水野は毎晩ラーメン屋台を引く。榊原が訪ねに行くと女物の下着が干されてあり騙されていると確信する兄弟たち。しかし実際は妹の子供を預かっているのが判明、水野は橋本を惚れ直すのだった。 | ||||
19 | しょっぱい渡世 | 鶴島光重 葉村彰子 |
千野皓司 | 橋本功 | ★★★ |
寸評 | 石立の部下、 津村と津山が別会社に引き抜かれる。石立は奮起してその会社に雇ってもらい顧客を取り戻す。水野は下痢の橋本の代わりに屋台を引く。石立の部下はそこで詫びを入れて復帰する。 | ||||
20 | 未亡人はいらないわ | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | - | ★★★★ |
寸評 | 富士が山田とともに家に来て部屋割りで水野と揉める。榊原には見合いの話が来て、佐野は未来を思って家を出ろと勧め、榊原は杉の元に。結局、富士達は賃貸を借りることになり、榊原は家に戻って来て、誕生会のロウソクを吹き消して、メデタシメデタシ。 | ||||
21 | 忘れられぬ故郷の風 | 山本邦彦 葉村彰子 |
平山晃生 | 橋本功 沖雅也 |
★★★★ |
寸評 | 浦部が石立と喧嘩、杉の元に。橋本が風邪で寝込んだので榊原は水野と屋台を。山田が家を出るので石立の会社の津村に貸すことに。朝飯をつくる人がいなくなり降参、浦部は戻ってくる。そして橋本が著名なカメラマンだと判明する。 | ||||
22 | 思いこんだら命がけ | 鶴島光重 葉村彰子 |
平山晃生 | 沖雅也 | ★★★ |
寸評 | 沖雅也の下宿する事になっての大騒動。爆弾疑惑と「ゲバ学生」「新左翼」などのセリフが飛び交う。最後には沖の爺が上京してきて爺が住むことになるというご都合主義。 | ||||
23 | わかっちゃいない | 鶴島光重 葉村彰子 |
千野皓司 | 村田正雄 橋本功 |
★★★ |
寸評 | 爺は早朝から掃除をして疎んじられ、浦部と出掛けてヌードモデルになった娘を見つける。山田は盲腸となり、富士が一人で帰宅。その自分勝手さに飽きられる。佐野は橋本に会って水野への思いを正す。 | ||||
24 | その気になった その時は | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | 橋本功 | ★★ |
寸評 | 橋本が水野にプロポーズする直前に事故死してしまうあり得ない流れ。コメディドラマでの突然死はなんの意図があるのだろうか・・。 | ||||
25 | 同情なんてまっぴらよ | 山本邦彦 葉村彰子 |
平山晃生 | 石浜朗 | ★★★ |
寸評 | 意気消沈する水野。秘書をしていたときの社長、石浜がプロポーズを佐野に相談。水野が屋台を再び引き出す姿に石立が激高、火をかけて燃やしてしまう。水野の傷は家族の優しさで少し癒やされた。 | ||||
26 | ギョーザと赤ちゃん | 鶴島光重 葉村彰子 |
平山晃生 | 大泉滉 | ★★★ |
寸評 | 毎夜夕食を食べに来る山田夫婦。佐野が富士に怒りを爆発、榊原が訪ねると富士が妊娠したと勘違いする一幕。 | ||||
27 | ただ今撮影中! | 松木ひろし | 千野皓司 | 三谷昇 天本英世 |
★★★ |
寸評 | 番外編。撮影現場の劇中劇。石立や榊原が夢想したストーリーが展開していく。多分脚本の仕上がりが間に合わなくなってたの処置だと思う。人気番組なので楽屋落ちも許されたことだろう。 | ||||
28 | ヒヨコと同情 | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | - | ★★★ |
寸評 | ヒヨコを飼う事になっての大騒動。富士の子供に対する優しい一面が描かれ、山田が惚れ直す。 | ||||
29 | 二人だけの秘密 | 山本邦彦 葉村彰子 |
平山晃生 | 本田みち子 | ★★★ |
寸評 | 石立に見合いの話が来る。断ると会社の資金が引き上げられるので悩む石立。結局榊原が見合い相手に会って解決するのだが、その部分が描かれていないのでよく解からない割となる。 | ||||
30 | 男らしくがんばって! | 鶴島光重 葉村彰子 |
平山晃生 | - | ★★ |
寸評 | 山本の成績が悪くて就職斡旋できない文書が届くことからの大騒動。浦辺と山本のキャラ中心に進む。 | ||||
31 | 人の気も知らないで | 山本邦彦 葉村彰子 |
手銭弘喜 | - | ★★ |
寸評 | 今回も浦辺と山本中心。浦辺にお金が必要になり有田焼の売却を富士に頼み、偽物と判明するなどの騒動。 | ||||
32 | おやじの縁談 | 蘇武路夫 葉村彰子 |
千野皓司 | 月丘千秋 | ★★ |
寸評 | 佐野に縁談の話が持ち上がる。相手の月丘の考えがハッキリと描かれず、最後の榊原との会話も省略したのでラストがスッキリとしない。 | ||||
33 | 先立つものにさきだたれ | 鶴島光重 葉村彰子 |
平山晃生 | - | ★★★★ |
寸評 | 水野と富士の喧嘩合戦が見もの。水野が希望するたこ焼き屋の権利を石立が買い取るが、佐野に諭されて水野が諦めるのが良い。 | ||||
34 | 愛すればこそ…? | 田村多津夫 葉村彰子 |
手銭弘喜 | - | ★★★ |
寸評 | 山田と富士の喧嘩話が中心の回。最後には二人丸く収まって終わるという定番エンド。 | ||||
35 | 夫婦養子 | 杉本彰 葉村彰子 |
手銭弘喜 | 潮万太郎 | ★★★ |
寸評 | 山本が元アスリートのお爺さんに気に入られ榊原と共に婿に来てほしいと乞われる話。ラストの佐野との会話が今ひとつよく解からない。 | ||||
36 | 夢をこわした私! | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | - | ★★★ |
寸評 | 山本が家出をするが、伊東の旅館で佐野と浦辺に見つかる。やがて榊原が自分のせいでオリンピックに行けなかったと判明、その他の家族も大挙して伊東に集合となる。 | ||||
37 | 結婚サギ師をだますには… | 鶴島光重 葉村彰子 |
平山晃生 | 雨森雅司 | ★★★ |
寸評 | 引き続きの伊東ロケ。石立が結婚詐欺師の二役を演じている。榊原のお陰で逮捕から釈放された石立。榊原に思わず告白寸前まで行くが、榊原にはぐらかせられる。 | ||||
38 | 母を求めて | 鶴島光重 葉村彰子 |
平山晃生 | 滝田裕介 永井秀和 |
★★★★ |
寸評 | 前半は伊東ロケ。水野は研究者の滝田と出会う。仕事に没頭する滝田の子供達の世話をするうちに、情が移っていく。 | ||||
39 | 弟がいたなンて! | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | 永井秀和 滝田裕介 |
★★★ |
寸評 | 山田と富士に赤ちゃんが。石立は佐野に無断で実家を鉄道会社に売ってしまう。榊原が弟と会い母を捨てた父が余命幾ばくもないと知る。水野が滝田と結婚する事となる。。 | ||||
40 | 私、泣いちゃうもン! | 山本邦彦 葉村彰子 |
千野皓司 | 滝田裕介 永井秀和 |
★★★★ |
寸評 | 榊原がロスへと旅立つ。それと共に家族が離れ離れになっていく。ラストの夕焼けの中、石立がガラスを割るカットが印象に残る。 |
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